フリーランスエンジニアの年収|相場を解説
フリーランスエンジニアになりたいと思っている人にとって、フリーランスエンジニアの年収相場は気になるものだと思います。そこで、今回はフリーランスエンジニアの年収相場について解説していきます。これからフリーランスになろうと思っている人はもちろん、駆け出しのフリーランスエンジニアの方も是非、参考にしてみてください。
目次
フリーランスを取り巻く環境
昨今は、働き方改革の影響もあってか、フリーランスへの注目度が増したように思えます。下図はエンジニア以外も含むものですが、フリーランス人口と経済規模の推移を表したグラフです。
フリーランス人口と経済規模
※出典:ランサーズ 「フリーランス実態調査2018」をもとに作成
これを見るとフリーランス市場が伸びていることが見てとれます。自分の裁量で自由に仕事ができるフリーランスは、インターネットとPCがあればどこでも仕事ができるエンジニアと相性もよく、慢性的な人手不足も相まって、フリーランスエンジニアの需要は伸びると考えられます。
フリーランスエンジニアの年収相場
現在、企業にお勤めの方の中には、フリーランスという働き方に興味を持ちつつも、不安を感じている人も多いのではないでしょうか。そして、その不安要素の中心には「フリーランスになって本当に稼げるのか」という懸念があると思います。
それでは、フリーランスエンジニアの年収事情を年代別に見ていきましょう。
30代以下
30代以下のフリーランスエンジニアの年収は、300万円以下が35.3%と最も高く、次いで300万円以上~500万円未満が27.9%、700万円以上はあわせて17.7%となっています。
※出典:IT人材白書2016をもとに作成
40代
40代のフリーランスエンジニアの年収は、700万円以上があわせて20.2%と30代以下よりも多いものの、全体的にみると構成比は30代以下とそれほど大きく変わりません。
※出典:IT人材白書2016をもとに作成
50代
50代のフリーランスエンジニアの年収の構成比は、1000万円以上が2.3%と、30代以下や40代に比べて低いものの、その他の年収レンジについては30代以下、40代と大きくは変わりません。上記から、フリーランスエンジニアは年代別で、年収構成比がさほど変わらない傾向がみてとれます。
※出典:IT人材白書2016をもとに作成
フリーランスエンジニアと企業エンジニアの年収比較
フリーランスエンジニアは、年代別で年収構成比がさほど変わりませんでしたが、企業エンジニアの場合、どうなるでしょうか?
フリーランスエンジニアとIT企業IT技術者の年代別年収
※出典:IT人材白書2016
上の図は、フリーランスエンジニアと企業エンジニアの年収を年代別で比較したものです。これを見ると、企業エンジニアはフリーランスと異なり、年代別で大きな違いがあり、年代が上がるほど年収が上がる傾向が見てとれます。これは、企業エンジニアは多少なりとも年功序列の影響が入ってくるのに対し、フリーランスにはそのような影響が及ばないことが背景にあるといえます。
フリーランスエンジニアの年収にまつわる疑問
つづいて、フリーランスエンジニアの年収関連で、皆さんが気になるだろう疑問について解説していきます。
フリーランスは若くから稼げる?
先程の図について、30代以下のフリーランスエンジニアと企業エンジニアを比べると、700万円以上の割合はフリーランスエンジニアが17.6%、企業エンジニアが6.7%となっています。
この数字から、フリーランスは企業が求める技術や経験があれば、たとえ若くても高い報酬を得ることができることがうかがえます。ただし、あくまで「スキルや経験がある」ことが大前提という点は念頭においておくべきでしょう。
スキルがないフリーランスは年収が上がらない?
先程の年代別の構成比の通り、フリーランスには年功序列の概念がなく、年齢が上がれば給与が上がるということはありません。従って年収を高めるためには、いかにスキルを高めるか、いかにリーダーやマネージャーを目指すか、もっといえば技術顧問レベルをいかに目指すか、という視点は重要です。
年収だけが仕事の目的ではありませんが、重要な要素には間違いありません。フリーランスは正社員以上に厳しい側面があるので、早いうちからキャリアプランを練ることが大切といえるでしょう。
どうすればフリーランスとして年収を上げられるのか?
繰り返しになりますが、フリーランスとして年収を上げるためには、スキルや経験が重要です。では、具体的にどのようなスキルや経験があればよいのでしょうか。いくつかピックアップしてみましょう。
- 希少価値の高いプログラミング言語が扱える
- 課題解決力が高い
- マネージメント経験が豊富
- 上流の設計まで主導的な役割を担える
尚、フリーランスの場合も正社員転職と同様、ブランクは要注意といえます。特に直近、エンジニアとしての職務経験が抜けている場合は、契約時の報酬が上がりづらいといえます。
まとめ
今回は、フリーランスエンジニアの年収相場について解説しました。フリーランスには年功序列の概念がなく、単に年齢を重ねるだけでは年収は上がりません。早いうちから、キャリアプランを描き、スキルアップしていく必要があるでしょう。